シー・ズー

シー・ズー

シー・ズー

Shih Tzu

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犬種名はライオンに近い中国の空想上の動物「獅子」の中国語発音“ス・ツ”からきていると言われます。「頭部はライオン、骨格はクマ、足はラクダ、歩様は金魚」と評され、顔面に長い毛が放射状の生える様子が菊の花のようです。作業犬でも猟犬でもないこの犬種は、人を愛し、人に愛されるために生まれた犬種と言えます。

基本情報

体型 ⇒ 小型犬

体高 ⇒ 20~28cmくらい

体重 ⇒ 4~7㎏くらい

被毛 ⇒ 上毛と下毛の二層構造で、長い上毛が密集して生えている

カラー ⇒ あらゆる毛色

原産国・地域 ⇒ 中国

寿命 ⇒ 12~15歳

 

シー・ズーの歴史
~チベットと中国との緊密な関係から生まれました。~

古来チベットと中国は密接な関係にあり、チベットの統治者は、魔よけの効果があると信じられていた小型犬ラサ・アプソを中国の皇帝皇族に献上する習慣がありました。一方、中国宮廷ではさらに古くから伝わっていたペキニーズが中国宮廷のシンボルとして寵愛されていました。そこで、ラサ・アプソがペキニーズと混血したものがシー・ズーとされていますが、体形や毛質、性格などの多くの点でシー・ズーはペキニーズより、ラサ・アプソに酷似しています。
「獅子」の名が犬種名の由来であるように、「獅子」を具現化した犬種「シー・ズー」は、「獅子」は神格を有する動物として認識されていた中国では、革命前の中国で皇帝や貴族の愛玩犬として大切に飼育され、
庶民が飼育することを許されていない程でした。
このように、宮廷のような隔離された空間で長い年月飼育されていくことは、一犬種の系統を高度に固定するには非常に有益なことと言われています。

革命前の中国ではシー・ズーは皇帝や貴族だけが飼える特別な犬だったので、革命の時代に宮廷・紫禁城が崩壊したとき多くのシー・ズーは殺されてしまいました。ロシア革命の時のボルゾイと同様の運命です。
現在世界中に分布するシー・ズーは革命以前にイギリスに渡っていた犬の子孫です。

シー・ズーの性格・気質

シー・ズーはもともと猟犬でも作業犬でもなく、中国の王宮で愛玩犬として愛され続けてきたので、人に愛されるための犬といえます。とても人なつっこく、全身で感情表現をします。飼い主が話しかけると首をかしげる仕草などは、とてもかわいいものがあります。
シー・ズーは、勇敢で活発な性質と、穏やかで静かな性質とをバランスよく併せ持っています。理解力があり、活動的です。友好的で自立心もあります。
飼い主と過ごす時間が大好きなので、一緒にすごす時間が多くなればなるほど、人間の会話もたいてい理解できるようになる賢い犬種です。

シー・ズーの飼育

小型ながら体質強壮で、他の小型犬より飼育しやすい犬種です。
この犬種は、高温多湿の地域で過ごすのが苦手です。また、屋外での飼育にはあまり向いていません。
シー・ズー—は小柄な犬ですが、毎日の運動は欠かせません。ただし、体が小さいので、室内で活発なゲームをしたり、短めの散歩をする程度で必要な運動量はこなせます。時々気分転換やストレス発散のために散歩に連れて行ってあげるといいでしょう。散歩に行かず、運動もさほどさせずご飯だけ与え、抱っこ犬として可愛がる・・・この生活スタイルが続くと人懐っこい面がなくなり、奥手な引きこもり犬や体重だけが増えていくおデブ犬になってしまう場合があります。体調の管理だけでなく、心の健康のためには家族のお抱え犬ではなく周りの皆から可愛がられる挨拶犬にしてあげましょう。そういった理由からも日々の散歩は欠かせません。人から撫でられ、時にオヤツをもらい、他の犬と触れ合いを持たせることが室内での落ち着きにも繋がります。

シー・ズーの被毛・毛色・お手入れ
~金魚のように動く姿が愛らしい。~

シー・ズーの最大の特徴は、顔を覆いつくす長い被毛です。丸い顔にもじゃもじゃと生えた長い毛の奥にかわいらしい眼と鼻があります。顔のいたるところから、長い被毛が放射状に伸びる姿は「菊の花」によく例えられます。また全身も長い毛で覆われていて、特に大きな耳にも長い飾り毛があり、頭と同化して見えます。
頭部はライオン、骨格はクマ、足はラクダ、歩き方は金魚といわれ、小柄ながら体格はしっかりしています。ふわふわとした尾をフリフリとして歩く様は、金魚のようで可愛らしいと人気です。
シー・ズーの毛色はゴールド・ホワイト、ブリンドル・ホワイト、ブラック・ホワイト、ブルー・ホワイトなどがあります。パーティーカラーの場合、額のブレーズとしっぽの先端が白いものがより好まれています。生まれてから毛色の変化が激しく、毛色が定着するまで時間がかかります。
シー・ズーの特徴である長い被毛を長く保っておく場合は、ある程度入念な手入れが必要になります。長くてやわらかく、なおかつダブルコートの毛は毛玉ができやすいので、毎日クシでとかしたら、ブラッシングしてあげるようにしましょう。また必要に応じて月に1、2度シャンプーしてあげましょう。全身の毛を短くトリミングして手入れをしやすくする場合もあります。いずれにしても専門のトリマーにお願いして、その可愛らしさを維持してもらうといいでしょう。
目が大きくて傷つきやすいので、少なくともフェイスカットだけは日常的にプロのトリマーにやってもらうようにしましょう

シー・ズーの健康管理

気をつけたい病気としては、鼻腔狭窄があります。
また、眼瞼内反症や進行性網膜萎縮症にも気をつけたいので、眼科検査はしておきたい検査のひとつです。
シー・ズーの顔の長い毛は、眼に入って角膜を傷つけたり、眼疾患の原因になってしまうことがあります。短くカットしている場合でも、伸びるスピードがはやいので注意が必要です。頭頂部の毛はリボンでむすぶなどして、眼にかからないようにしてあげましょう。シー・ズーはもともと眼が乾燥しやすく傷つきやすいので、特に注意が必要です。

 

 

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