イングリッシュ・コッカー・スパニエル

English Cocker Spaniel

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ランド・スパニエルの中で最も小さい犬種で、イギリスで１７世紀ころから山しぎ猟に用いられたこと
から、コック（シギ）を獲る犬ということでコッカーの名前がつきました。
とても明るく、絶えず振られる尾が活発な性格をよくあらわしています。

 

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オレンジローン　ブルーローン　レッド（ゴールド）
その他　パーティ・カラー　ブラックまたはブラックタン　等

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基本情報

体型　⇒　中型犬

体高　⇒　38～41cmくらい

体重　⇒　13～15㎏くらい

被毛　⇒　絹糸状で、四肢に飾り毛がある

カラー　⇒　ブラック、タン、レッド、オレンジ、レモンなど

原産国・地域　⇒　イギリス

寿命　⇒　12～14歳

 

イングリッシュ・コッカー・スパニエルの歴史
～草むらで山しぎを飛び立たせる（フラッシング）の仕事をしていました。～

イギリスには14世紀頃にすでにスペイン系の猟犬種（スパニエル）が移入されており、水、陸ともに優秀な猟性能を示した事から人気を博していました。
その後、スパニエルは狩猟タイプやサイズによって、ランド・スパニエル、ウォーター・スパニエル、トイ・スパニエルに分類されて行き、コッカー・スパニエルは銃猟犬としてはランド・スパニエルの最も小型の犬種であり、スパニエル種の中でもかなり小型の犬種が始祖犬になったものと考えられています。
イギリスでコッカー・スパニエルと言えば、イングリッシュ・コッカー・スパニエルをさします。イングリッシュ・コッカー・スパニエルは17世紀頃までは、同じくランド・スパニエルの代表犬種であるイングリッシュ・スプリンガースパニエルと区別がされていませんでした。猟犬が自分の体の大きさに適した獲物に向かおうとする事は避け難く、ハンターも猟の目的によってサイズの異なる猟犬を使いわける必要性を認識し、サイズによる現在の区分が確立したと考えられています。イギリスケネルクラブは1892年、イングリッシュ・コッカー・スパニエルとイングリッシュ・スプリンガースパニエルを別犬種として認めました。
またイングリッシュ・コッカー・スパニエルは、アメリカン・コッカー・スパニエルの原種となった犬種です。つまり、イングリッシュ・コッカー・スパニエルはアメリカに渡り、サイズがやや小さくなり、口吻が短くなるなどの変化を遂げ、アメリカン・コッカー・スパニエルとなっていったのです。

イングリッシュ・コッカー・スパニエルの性格・気質
～社交的で家族といるのが大好きです。～

イングリッシュ・コッカー・スパニエルはスパニエル種としての本質を維持する活発な猟犬種ですが、気質はきわめて温順で、スタイルも美しく、サイズも手頃である事から、実猟犬用途以外にイギリス国内はもちろん、世界各国で家庭犬として多く飼育されています。
目の下の彫りが深く、耳のところの飾り毛が特徴的で美しいスタイルと共に気品があふれています。
陽気で忍耐力があり、活発で運動が好きで、よく尻尾をふります。穏やかで、愛情深くとても聞き分けの良い犬種なので、信頼関係がしっかりとできていれば理想的な家庭犬となります。しかし、非常に頭が良いので、飼い主が理不尽な行動をとると猛然と抗議したり、飼い主が力量不足だと、それを見抜いて主導権をとるようになってしまうこともあるので、甘やかしすぎずにパートナーとして尊重しながら飼育していくことが何よりも大切です。

イングリッシュ・コッカー・スパニエルの飼育

エネルギッシュな性格からもわかるように、運動が大好きなので毎日お散歩をしてあげたいものです。
特にスポーツのような遊びは積極的に楽しむので、庭や公園でゲームなどといった知的行動といった運動をさせてあげるのもよいでしょう。

温暖な気候の地域でならば屋外での飼育も出来ますが、好奇心が強いので、通行人の多い場所に小屋を作ってしまうと精神的に疲れてしまう場合があります。家族が大好きなので、基本的には室内で飼うのが好ましいでしょう。

イングリッシュ・コッカー・スパニエルの被毛・毛色・お手入れ
～短めのゆったりとした巻き毛で長いたれ耳が可愛い。～

被毛は中くらいの絹糸状の上毛と、密生したやわらかい下毛のダブルコートです。
被毛の手入れには、毎日のブラッシングは欠かせません。絹糸状の被毛を美しく保つために、コミュニケーションを兼ねてピンブラシでブラッシングしたり、コームで整えてあげましょう。定期的にシャンプーして、プロにトリミングをしてもらいましょう。

毛色は大きく分けると2種類に分類できます。
ひとつはパーティカラーで、2色・3色・ローン（白い毛と色の毛が細かく混じっている毛色）にさらに分けることが出来ます。2色の場合はブラック＆ホワイトで、3色の場合はブラック＆ホワイト＆タンといった感じです。ローンはブルーローン（ブルーと白の混じった毛色）・オレンジローン・レバーローン・レバーローンタンなどがあります。
もうひとつはソリッドカラー（単色毛色）になります。ブラックやレッドなどで、胸の部分の毛にホワイトが混じっていることがありますが、その程度であればソリッドカラーに分類されます。
ブラックだとより気品高い感じですし、レッドの場合だと非常にかわいらしい感じです。

イングリッシュ・コッカー・スパニエルの健康管理

特に気をつけたい病気には、進行性網膜萎縮症があります。遅く発現するPRCDタイプが一般的です。
動くものは見えるが、静止しているものは目の前にあってもわからないといった症状を示します。
白内障などの目の病気にかかりやすいので、眼科検診には行きましょう。
また、斑点が全体的に散らばっているパーティカラータイプには難聴が多く見られるので、聴力検査をしてあげましょう。
毛色が一色に統一されたソリッド・タイプには股関節形成不全が多く見られます。
その他、一般的に外耳炎になりやすいので、長い耳を清潔に保つよう、毎週手入れをしてあげてください。
また、皮膚の病気にも注意しましょう。