秋田犬
Akita Inu
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国の天然記念物に指定される唯一の大型日本犬。三角の立ち耳とくるりと巻いた巻き尾がかわいらしい。
性格は従順、忠実で、忠犬「ハチ公」で有名ですね。
基本情報
体型 ⇒ 大型犬
体高 ⇒ 61~67㎝くらい
体重 ⇒ 35~50㎏くらい
被毛 ⇒ 硬い直毛
カラー ⇒ レッド、虎、ホワイト、ごま
原産国・地域 ⇒ 日本
寿命 ⇒ 10~12歳くらい
秋田犬の歴史
秋田犬は、秋田で熊の猟を手伝っていた、いわゆるマタギ犬が祖先で、天然記念物に指定されるまでは、“大館犬”と呼ばれていました。大館犬は、秋田県の大館地方で熊猟犬として飼育されていましたが、明治に入ると闘犬としても利用されるようになります。しかし、中型犬である大館犬は、どうしても土佐犬に勝てず、大館犬を大型にする改良が進められることになりました。こうして、大館犬は土佐犬やマスティフなどと交配し大型化され、秋田犬の基礎犬が誕生しました。ただ、この交配によって、秋田犬らしい容姿が乱れることもあったといわれています。
その後、昭和6年に秋田犬が天然記念物に指定されると、愛好家たちによって秋田犬の再興と改良が進められ、現在の秋田犬の容姿に固定されていきます。
1931年には日本の天然記念物に指定されています。天然記念物に指定される日本犬には6犬種あり、サイズにより、小型犬(柴犬)、中型犬(紀州犬・四国犬・甲斐犬・北海道犬)、大型犬(秋田犬)の3型に分類されています。秋田犬は国の天然記念物に指定される唯一の大型犬なのです。
ちなみに秋田犬は「あきたいぬ」と読み、「あきたけん」とは読みません。
天然記念物に指定されるちょうど同じ頃、9年間に渡って渋谷駅で死んだ主人を待ち続けた忠犬ハチ公の話が新聞やラジオで広がり、秋田犬は一躍日本全国で知られるようになりました。
日本人の間では忠犬ハチ公のエピソードで有名で、主人に非常に忠実な家庭犬の品種として、広く知られており、番犬として飼われることも多い犬種です。
昭和12年、ヘレン・ケラーが日本を訪れた際、秋田にも立ち寄った時「神風号」と言う秋田犬が贈られ、この犬がアメリカに渡った最初の秋田犬です。「神風号」は渡米後すぐに亡くなったため、追って昭和14年に「剣山号」が贈られています。海外でもとても人気のある日本犬です。アメリカに渡った秋田犬は、ジャパニーズ・グレート・ドッグと呼ばれ、今でも人気があります。
日本でも様々なキャラクターとして登場していますが、Jリーグジェフユナイテッド市原・千葉のマスコット「ジェフィ」「ユニティ」は秋田犬の兄弟です。また、秋田県出身の漫画家高橋よしひろ氏の漫画『銀牙―流れ星・銀―』の主人公・銀も秋田犬です。
秋田犬の性格・気質
骨格頑丈で体躯の均整のよい重厚味を有する大型犬で、性相は顕著で素朴感があり、高い品位と威厳を有し、堅い体質をしています。
スピッツ系の特質を継承した秋田は、大胆で独立心が高く、少々頑固な面も持ち合わせている犬種です。飼い主のために忠誠を尽くし、家族をしっかりと守ってくれます。逆に、見知らぬ人や他の犬たちには非常に攻撃的になります。また、時々相手を圧倒するような威圧的な態度をとることがあります。
子犬の頃から落ち着きがあって、飼い主に対してとても従順です。ただし、闘犬としての気質も持ち合わせているので、子犬の頃からしっかりとしつけをして、すてきなパートナーに育てる必要があります。
秋田犬の飼育
成犬になった日本犬の譲渡は難しいと考えた方がよく、秋田犬の飼育開始には 熟慮が要ることになるでしょう。必要な予防接種を済ませ、適切な食事、運動管理をしていれば、特別な病気にならない限り、犬種により、平均的な寿命年齢は違うようですが、日本犬の寿命は、15歳前後というところでしょう。
条例によって秋田犬を特定犬に指定し、飼育方法に制限を設けている県もあります。
温暖な地域や涼しい気候の地域であれば、屋外で過ごさせることもできますが、家族と共に多くの時間を過ごさせる方がよいでしょう。寒さには強いですが、暑さには弱いので、夏場は気温の管理に注意しましょう。また、水を飲む時、比較的周りを散らかすタイプの犬なので注意しておきましょう。
秋田犬の被毛・毛色・お手入れ
秋田犬の被毛は、粗くて硬いダブルコートで、毛色は主に赤(茶色)であり、鼻先や眉、腹・手足などが白い裏白。虎(黒色)、白色、胡麻なども存在します。
秋田犬は入念なブラッシングが必要で、特に換毛期には、スリッカーブラシなどで皮膚を傷つけないようにこまめにブラッシングして、皮膚炎予防のために死毛をしっかり取り除いてあげましょう。汚れが気になったら絞ったタオルで拭いてあげ、定期的にシャンプーするようにしましょう。
秋田犬の健康管理
幼少の時は、眼瞼内反症などの病気が多く、成犬になってからは大型犬特有の股関節形成不全などの骨や関節の病気が気になります。
骨や関節に負担をかけない生活の為には、運動不足による体重の増加は、要注意です。
適度な運動と食事やおやつの量を調整することが大切です。
毎日長めのジョギングや、広い場所で思いきり走らせたりしましょう。
肥満は毎日の食生活や運動の管理次第で防げるものです。